滔々と流れ、けして途切れぬもの。水の記憶。
人は何処からやって来て何処へと往くのか。ひがしのひとしの、
静謐だが凛とひびくささやきは、人間存在の根源を探りあてる。
したたかに覚醒した眼差しがあるがままに「世界」を映し出す。
転型期を生きるうたうたいの意志のちからと洗練がここにある。
ひがしのひとしは知名度こそないが、高田渡、中川五郎等と並ぶ関西フォークの草分けの一人である。70年代、後期URCに二枚のアルバムをのこしているが、いずれもかくれた名盤として現在も高い評価を得ている。ひがしのは不世出の歌手/詩人・ジョルジュ・ブラッサンスの歌世界に深く傾倒し、氷のように静謐で炎のように熱いブラッサンス一流の歌い口を自家薬籠中のものとし、その土台の上にさらに独自の歌唱を創出し得た稀有なうたうたいだ。また、金子光晴の言葉とブラッサンスの旋律を邂逅させるなど、歌作りにも非凡な才能を発揮する工作者でもある。 言葉の感覚を鋭く研ぎ澄ますことであらわれる、聖と俗が蠢き、エロスとタナトスが渾然一体となって形象する孤高の唄世界。転型期をひたすら凝視する眼の人(ボワイヤン)、ひがしのひとし。25年ぶりとなる本作は渋谷毅はじめ手練れたちの好サポートを得て、無頼のシャンソニエ・ひがしのひとし、その歌声の魅力を存分に堪能できるアルバムに仕上がった。 2003年作品
そして、2014年5月14日、ひがしのひとし逝く。享年65。
1.ぼくのからだを流すのは水
2.奇妙な星で
3.ぼくはさすらった 子供の頃
4.いつか還る空
5.何も知らずに
6.アルコールの唄
7.花
8.海
9.カメのいる夜
10 風と雲と空
11.ぼくのからだを流すのは水
12.水のささやき
Mucicians:
ひがしのひとし vocal, guitar
※
仲豊夫 electric guitar
秋本節 clarinet
井山明典 piano
-kyoto,1997-
※
渋谷毅 piano, organ
渡辺勝 piano
ロケットマツ accordion
川下直広 tenor saxophone
中尾勘二 alto&soprano saxophone, klarinette, trombone
関島岳郎 tuba, trumpet
船戸博史 contrabass
-tokyo,2002-
Produced by ひがしのひとし & 神谷一義 (off note)
[試聴]
5.何も知らずに
■ 商品説明
滔々と流れ、けして途切れぬもの。水の記憶。人は何処からやって来て何処へと往くのか。ひがしのひとしの静謐だが凛とひびくささやきは人間存在の根源を探りあてる。言葉の感覚を鋭く研ぎ澄ますことであらわれるエロスとタナトスが渾然一体となって形象する孤高の小壷天。したたかに覚醒した眼差しがあるがままに「世界」を映し出す。転型期を生きるうたうたいの意志のちからと洗練がここにある。
■ 商品仕様
製品名 | 水の記憶 この世の涯の泉のほとりで / ひがしのひとし |
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型番 | on-42 |
JANコード | 4571258150428 |
メーカー | オフノート |
製造年 | 2003年 |